ほんのりへそ曲がり

「アイドルは楽曲だ」という信条のもと、楽曲を中心にV6と関ジャニ∞を語る

楽曲と演出のこまごま ~ 11/1 V6コンサートツアーファイナル・3

☆楽曲編

楽曲で印象的だったものをいくつか。

メドレーではなく単独で聞けた『太陽のあたる場所』。

これが特に印象的だったのは、曲のクライマックスであるカミセンのラップ部分を、3人が並んで歌う姿が久々に見られたからです。

この曲は私の中では、V6初期の物語である“カミセンの成長譚”のテーマソングです。

実際、カミセン主演のドラマ『新・俺たちの旅Ver.1999』の主題歌な訳ですが、それとはまた別の話で。

ラップ詞がとても真っ直ぐにてらいなく「大人になることへの望み」を示していて、それがとても好ましくて頼もしかった。

そしてその通り真っ直ぐな大人になったカミセン3人が、肩を並べてこの歌を歌っているのを見て、とても感慨深かった。

・・・えー、約1名、「大人になっているの?」と疑問に思われる子がいなくもないけど(^^;)、十数年彼を見ている私から言わせてもらうと、彼も立派に成長しています。

こないだ『アメージパング』の『学校へ行こう!2015』反省会で、「人間的に問題がある」とか言われてましたが、実は「人間的には」問題ないんですよ。

空気読めてるし(止めてくれる人がいるところでのみ自由に振る舞ってます)、気配りは出来るし(紅白の伍代さんの件が有名)。

ただ行動が世間一般の「大人」の枠にハマっていないだけなんだ。

多分。

さて、健ちゃんに対するフォローはここまでにしといて、本筋の続きを。

横浜アリーナの記事でほめ倒した『39交響曲』のリミックスっぷり。

中でもとりわけ、これはうまい、と思ったのが『TAKE ME HIGHER』と『ROCK YOUR SOUL』とをクロスさせたリミックス。

イントロが『TAKE~』から入って『ROCK~』のイントロに切り替わり、これは『ROCK』来たか!?と思ったらAメロ寸前で『TAKE』にまた戻る。

『ROCK~』を聞きたかった私は思いっきり肩すかしを食らいましたが(^^)、最後にまた『ROCK~』に戻り、あの掛け声で曲を締めるやり方にはうまいな、とうならせられました。

・・・『ROCK~』も聞きたかったってのが本音だけど・・・。

そして、これは驚いたトリプルアンコール。

この20周年アニバーサリーツアー最後の曲が、『HELLO』だったこと。

このツアーの前に、あまり聞き込んでいなかったカップリング曲等もすべて復習していたのに、この曲はまったく知らなかった。

後で調べたら、『SUPER Very best』の「LoppiHMV」盤、という、店舗限定盤のボーナストラックでした。

初回限定A,B盤、54曲DVD入り完全生産限定盤は購入したけれど、ここで経済的な限界が訪れ、この限定盤には手が出せませんでした。

でもそこに入っていた1曲が、20周年ツアーの締めくくりの曲になった訳です。

なんだか、首をかしげたくなりました。

「20周年締めくくりの曲が、限定盤買った人しか知らない曲なの?」と。

すべての新曲を聞きたいなら全部のバージョンを買うしかない、という売り方は、CDが売れないというこのご時世では仕方がないことだと思っています。

が、いざこういう事態になってみると、やっぱり世知辛いよなあ、と少しがっかりしました。

誰もが公平に聞ける楽曲で、20周年を締めくくって欲しかった、というのが正直な気持ちでした。

でも、その誰もが聞ける、という公平性をちょっと脇に置いておいてでも、「新曲」を締めくくりの曲に選んだ。

それはV6の“個人だけではなく、グループとしても、前に進んで新しいものを作って行く”という、意志表示の現れなのではないかと。

いいように受け止めることにします。所詮ファンだから(^^)。

それに「公平性に欠ける」と言うなら、『Wait for You』と『~此処から~』だって同じですよね。

特に、TVで何度も披露された『Wait for You』はともかく、『~此処から~』も「限定版買った人しか知らない曲」です。

それがセットリストに入るなら、『HELLO』だって同条件です。

限定盤すべてを買った方の立場だったら、

「『Wait for You』と『~此処から~』は歌ってくれたのに、なんで『HELLO』は歌ってくれないの?同じ新曲なのに」

ってことになるかも知れない。

楽曲に罪はない。

『Wait for You』も『~此処から~』も『HELLO』も、V6の大事な「新曲」ですもんね。

「新しいものが一番いい」。

剛さん、名言です。

(しかしこの名言も、初回限定A盤を買わなきゃ聞けないという・・・)

まあこれからも「世知辛いこと」はいろいろあるだろうけども(^^;)。

それらとも折り合いをつけて、のろのろとついて行くことにします。

☆演出編

照明演出、画像演出(コイントス等)がハイセンスなのは、V6のコンサートでは常識(勝手に断言)。

今回はさらに、セットをシンプルにして、予算は照明装置につぎ込みました感がありました(^^)。

(セットをあまり大がかりにしなかったのは、ダンスを見せるため、という趣旨もあったのかも知れませんが。)

横浜アリーナでは座席が低い位置だったんでわかりにくかったけど、代々木は上部席だったんで、かなり立派な装置を入れていることがよくわかりました。

メインステージにはサーチライトみたいなでっかいライトがあり、センターステージにはメカニカルでごつい装置ががっつり立っていて、「セット」と読んでもおかしくないくらいの存在感を示していました。

その存在感がまた、ステージに独特な雰囲気を作り出していたように思います。

これらの照明装置を使った凝った照明演出は、横浜アリーナより代々木の方がより映えていた気がします。

建物の壁の色のせいでしょうけど、代々木の方が暗いんですよ。だからより照明の効果が出ていたと思います。

逆に横浜アリーナの方が効果的だったかな、と思ったのが『~此処から~』のハートが降る演出。

この「ハート」は紙製なんですが、ただのハート型の紙吹雪、ではなく、「ハート型の輪」なんです。ゆっくり落ちるように工夫されているようで、紙吹雪のように「舞い落ちる」というよりは、「漂う」と言った方が近い。

私が横アリで見た時は、ちょっと滑空するような動きをしているものもありました(だから最初紙飛行機かと思った)。

楽曲に合わせて、ゆっくりゆっくり空間を漂うハート(花びらにも見えた)。夢を見ているような光景でした。

ところが、またこの「夢のような空間」を期待していった代々木では、ハートの滞空時間が横アリより若干短かった。

横アリでは曲の最後の最後まで空間に漂っていたのに、代々木では曲が終わる前にハート全部落ちてた(^^)。

同じ演出でも、会場によって印象が全然違うんですね。空調の具合もあるだろうから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、なかなか面白い現象でした。

あと『39交響曲』、最終楽章の1曲目『出せない手紙』の演出。

歌終わりで、ステージ背景からスタンドサイドのパネルに、ぱーっと星空が広がるように光が走る。それが客席のペンライトと一体化して、会場中が星の海になったように見えました。鳥肌立つくらいきれいだった。

これはDVDでも再現が難しいかな・・・。編集の方、よろしくお願いします。