ほんのりへそ曲がり

「アイドルは楽曲だ」という信条のもと、楽曲を中心にV6と関ジャニ∞を語る

『キング オブ 男!』MV (今回かなり長いです)

一つわがままを言うと、ジャケット写真のメイキングも見たかったかも。

あれだけの全身ペインティング、さぞや騒動になっただろうなあと思うと(^^)

『キング オブ 男!』のMV、三池監督が一部を監督、と聞いた翌日、ダッシュで初回盤の予約に走りました。

「三池監督がMV手掛けるなんて知れたら、初回盤売り切れちゃう!」と、かなりマジに思いまして。

ま、頭の半分では「ないないないない」とツッコミ入れてましたけど。

そうまでして予約したわりに、実は三池監督の映画はあまりちゃんと見たことないんです。暴力表現が売り、って先入観がどうしてもあるので、なかなか食指が動かない。暴力表現は表現としてありだと思うんですが、個人的にはどーにも苦手で・・・。

ただ、予告の映像やなんかで見る、あの荒々しい雰囲気でエイトを撮ってもらったらどんなになるだろう、という興味はあって、とても楽しみにしていました。

それにしても共同監督ってどう分担してやるのかな、と思ってましたが、MV部分→中村監督、「決闘」部分→三池監督、というふうにシーンごとに分けてやられたんですね。結果、両方の部分のメリハリがはっきりとしていて、楽曲同様“振り切っている”MVになったと思います。

決闘シーンは、期待通りなかなかの迫力でした。

「これはアクションじゃなく、暴力だから」という三池監督の方針通り、カッコ良く見えない、「アクション」ではない動きをつけてられてて、その意図は伝わってくるんですが、ま、エイトさん、一応アイドルなんで(^^)。ところどころつい、カッコ良く形決めてやってしまうんですよね。

でも受ける側の役者さんはプロですから。シーン全体としては十分荒々しくて、「決闘」らしいシーンになったと思います。

(一つ注文つけるとしたら、頭突きを受けたヤスは鼻血くらい出しても良かったかな、と。この後踊るシーンだけど、これはMVだから、出してたはずの鼻血が踊るシーンで突然消えてても違和感ないだろうし)

その迫力の決闘シーンから後半のMV部分に戻るところ、掴み合うヨコとマルが、掴み合ったまま唐突に歌い始める。そしてばしっとカメラ目線でキメ顔。ここ笑うところだけど、インパクト大です。

楽曲のない決闘シーンから、楽曲メインのMV部分へ、力まかせに切り替えてしまうこの強引さがまたいいと思いました。メリハリがより強調されている気がします(ちなみにこの2人、「足手まとい」ワンツーだった)。

で、このままの勢いで最後まで振り切ってしまう。

とにかく全編力押しで突き抜けている。衣装の趣味の悪さも(ヨコのスーツとか目を疑う・・・)、設定も突き抜けちゃってます。設定はほんと、ずいぶん思い切りましたねえ。

設定に関しては当初、振り切り過ぎなんじゃないかとちょっと心配になるくらいでした。アイドルは何でもありとは言え、グループが全員で「構成員」を演じてしまっているのは大丈夫なのかな、と。個人で俳優の仕事として演じるのとはちょっと違うような気がするんですよね、グループ全員で「組」やる訳ですから。

まあブックレットの設定書には「映画のパラレルワールド」と書いてあるので、現実の「組」とは違うってことで、ギリOKなのかな・・・。(振り切れ、とさんざん焚きつけているくせに、いざ振り切ってみると逃げ腰になるおばさん)

Webの特設サイトには一応気を使ってか、「同じ夢のために戦っていた組合」とぼかして書いてありましたけど。組合(^^;)。

でも総合的に見ると、今回は楽曲からMVまで、徹頭徹尾同じ方向性で一気に、爽快なまでに120%、振り切れた

と思います。

ここのところやや大人しくなってた感があるので、久々に「荒削り」なエイトが見られて、個人的にはとてもうれしかったです。

さあ、次はぜひバンド楽曲で振り切ってくれ。命令形か。

ではまとめ切れなかった、MVや設定の細かいところを。

●人物設定の、ヨコとヒナの「金狼」と「銀狼」とか『北新地の12時間戦争』とか、もう一週間くらい思い出し笑いが止まりませんでした。本人より盛ってはいるけど、妙にハマっている。中村監督、『8UPPERS』に続き、またもナイスな設定ありがとうございます。お会いしたら全力で握手を求めたいくらいです。

●登場人物の名前で知らなかったものは調べました。“チョッピノ”はイタリア料理のトマト味のブイヤベース。“ベルガモ”はイタリアの地名。なんでこの名前?と思ったけど、もしかしてメンバーカラーからの発想かなと思ったり。“チョッピノ”はトマト味=赤、“ベルガモ”は、ベルガモット=柑橘類=オレンジ、とか(ベルガモットの名前の由来はベルガモで最初に栽培されたから、という説があるらしい)。そう言えば“ニョッキ”も一番ポピュラーなジャガイモのニョッキは黄色っぽいな。←さすがにこれは苦しいか

●“チムニー”は設定に書いてあったし(このネーミングセンス好きです)、“チェリー”はおそらく「チェリーボーイ」。“サラミ”は鋼鉄の腹筋だから?結局由来を思いつかなかったのが“グラッパ”。ちなみにお酒で、無色透明だそうです。

●亮はともかく(^^)、すばるは思いのほか「組の幹部」っぽかった。小柄なのに殺気やオーラで何倍も大きく見せる、っていうヤ○ザ映画(小心者なので伏せ字)によくいそうなタイプに見えました。ヨコとヒナを引き連れて歩いていくところが、ちょっとまずいんじゃないかと思うくらいハマってた。ラストで「関ジャニ∞」に戻って踊る時、ちょっと違和感感じるくらい(^^;)。

●決闘シーンで、三池監督が見せたい意図に近い動きしてたかな、と思ったのがチョッピノ=すばるとチェリー=ヤス。この2人は動きが荒々しいし、相手に対してとにかく容赦がないし、若干アクションっぽく綺麗になってしまう他5人に比べて、ちゃんと喧嘩してるっぽく見えました。ヤスの、ヨコの頭突き受ける動きもうまかったなあ。かつて「何でもできる子」という称号を受けていたことを思い出しました。

●あとチェリー、メンチ切るのが妙にうまい。イントロのアップのところとか表情がかなりワルそうで、彼の後に映るチムニーやベルガモの方がベビーフェイスに見える。「喧嘩はあまり強くない」(設定より)ようには見えないです{%汗webry%}

●メイキングで大倉とマルが言ってたけど、やっぱり男子は喧嘩のアクションやってると楽しくなってきちゃうんですね。男の性ですかねえ。反面、リハをするにつれ、殴り合いの相手のはずの役者さんたちとだんだん和気あいあいになっていく様子が面白かった。

●ラストのポーズは、歌番組でやっている後ろ向きの方が決まりますね。MVでは正面向きですが、正面向いて立つ、ってのはやっぱり難しいんだな、と思いました。腕の位置ひとつでなんか決まらなくなっちゃう。すばるなんか腕をちょっと広げ過ぎ、「トゥース」(古い)になってるし。

さて、これで2013~14年にかけての3か月連続シングルリリースが終わりました。

前回、2011年の3か月連続リリースの時は、ちょっとだけ心残りがありました。

せっかく多彩な曲調をシングルにできるエイトなのに、前回は、2曲目『マイホーム』と3曲目『365日家族』が、曲調(バラード系)も歌のテーマもかなり似たものになってしまった。さらに、次の『ツブサニコイ』も曲調が似ていた。

多彩さをアピールできるチャンスだったのに、ちょっともったいなかったな、と思いました。

でもタイアップのイメージの方がエイトのシングルの曲調より大事だし、タイアップがなきゃ3か月連続リリースなんて出来ないしなあ。1年に4曲出してもらっただけでもありがたいし、ということで納得しました。

それが今回はタイアップであるにも関わらず、曲調も「アップテンポのバンド楽曲」→「バラード」→「エイトらしい、勢いのある楽曲」とバラエティに富んだ内容がリリースされて、本当にラッキーでした。

今回はこのチャンス、生かせたかな。

とにかくこの調子で、じわじわとでも攻めていって欲しいです。