ほんのりへそ曲がり

「アイドルは楽曲だ」という信条のもと、楽曲を中心にV6と関ジャニ∞を語る

きっとやれる きっと行ける

あけましておめでとうございます。

もう松の内、どころか三連休まで過ぎ去っていますが(^^;)。

そして話題が、年末年始のことですが。

年末年始のジャニーズ関連の番組で、特に強い印象を残した楽曲は『Can do!Can go!』。

この曲には、わたくし、なかなかの複雑な感情を持っておりました。

この曲は間違いなく、V6の持ち歌です。

1998年2月発売のミニアルバム『SUPER HEROES』のリード曲です。

ですが、当時人気絶頂期にあったジャニーズJr.の番組『8時だJ!』(同年4月スタート)のオープニングテーマになり、あっという間にまるで“ジュニアの持ち歌”のように定着してしまいました。

V6のファンとしては「V6の曲なのに!」という悔しさはもちろんありました。

しかしこの曲はリード曲とは言え、アルバムの曲。

V6自身がTVで披露することはほとんどなく(恐らくゼロだったのではあるまいか)、発売直後からTVで毎週ジュニアが歌っていれば、そりゃ定着するのも無理はない。

とはいえ、悔しい気持ちは消えません。

それに、当時は本当にジュニア人気がすごく、V6を始めとする“デビュー組”のコンサートにジュニアファンがジュニア目当てに詰めかける、という状況でした。V6ファンとしては、正直ちょっと面白くない。

ちらっとでもお目当ての子が出てくると、主役であるはずのV6そっちのけでその子の名前を連呼。それはV6ファンの声援がかき消されてしまうほどの勢いでした。

当時、V6よりジュニアの方が人気があるのでは、と言われたら、強く否定できない空気だったのです。

今冷静に考えてみると、ジュニアの方が人数が圧倒的に多いからファンの数も単純に多いし、それにジュニアのファンも必死だったんだと思います。

人気がある子なんてほんの一握り、それに本当にデビューできるかどうかは不透明。数少ない応援の機会に、精一杯応援して、何とか自分のお気に入りを盛り上げようと。

しかし、当時まだ若かった上に頑固な自分、そんなことに気付くはずもありません。ジュニアとそのファンの存在を、ひたすら苦々しく思うだけでした。

しかも当時の私の持論は、ジュニアというのはあくまでも“研修生”で、一人前のタレントではない、というものでした。

逆に言うと、一人前ではない分、視聴率やCD売上という結果を出す“責任”というものを背負わなくていい。

“責任”がないのに“人気”だけがあるという、その歪み現象は本人たちの精神的成長にとって良くないのではないかと。

・・・・・・・・・まあぶっちゃけて言うと、「それってムシが良過ぎない?」ってことですが。

そんなふうに思っていた私にとって、黄金期のジュニアたちというのは、正直に言ってしまうと“ムシが良過ぎる子”の集団に見えていた訳です(滝沢くんは除く。彼は主演でドラマにも出ていたので、彼だけは一人前のタレントだと思っていました)。

当然、『8時だJ!』は1回も見たことがありません。その後の『USOジャパン!』も見ていません。

カミセンやV6がゲストで出た回以外は。

カミセンがシングルデビュー曲『夏のかけら』を『8時だJ!』にゲスト出演して披露した時、それはそれは心中複雑でありました・・・。

先輩のはずなのに、後輩の番組に出て宣伝するって。何てことだ。

そんな私の心境のグチャグチャさ加減を、一身に背負ってしまった楽曲が『Can do!Can go!』。

ジュニアとV6、どちらが人気が勝っているかなんていうのは主観的なもの。でも『Can do!Can go!』がV6の持ち歌であることは、客観的な事実である。そこが、V6ファンである私の拠り所でありました。

とにかく、この曲の話題が出るたびに、「あれは、ジュニアの曲のように思われているけど、本当はV6の曲なの!」と、それはそれは必死に主張していました。

それは自分の中では、「V6は“責任”背負って頑張っているのよ!」という主張とイコールでありました。

ですが、自分もトシとって気持ちに余裕ができ、何より、当時ジュニアだったエイトのファンになったおかげで(笑)、あの頃のジュニアとその周囲の状況に対する複雑な感情は、徐々に薄くなって来ていました。

嵐やエイトがジュニア時代を振り返る話を聞くと、そりゃあの時、ただいい気になっていた訳ではないよね、貴方たちも頑張ってたよね・・・とやっと思うことができるようになりまして。

トドメに、V6の20周年記念ツアー千秋楽の後の話。

コンサート観に来てくれた嵐の松本くんが、その流れで嵐のメンバー全員に当時のジュニアまで呼んで、“V6しばり”のカラオケ大会をやった、というではありませんか。

その話を聞き、単なる生意気な“ムシが良過ぎる子”の集団ではなかった、ちゃんとV6の背中を見て先輩として慕ってくれてたんだ・・・と思い、わずかに残っていたわだかまりもキレイさっぱり消えて行きました。

当時のジュニアのファンの人たちも必死だったんだな、と思えるようになったのもそのためです。

でもですよ。

『Can do!Can go!』に対するモヤモヤ感は、いまだ消えていなかった。

今回、『8時だJ!大同窓会』のオープニングでこの曲が歌われると知った時、また当時のあのモヤモヤした気持ちが蘇ってしまったのです。

我ながらほんとにしつこいとは思ったものの、気持ちばかりはどうしようもない。

実際、『大同窓会』のオープニングを見た時、やっぱりちょっと当時を思い出し、ビミョーな気持ちになりましたね(しかしそんなV6ファンの気持ちを慮ってか、曲タイトルのおしりではなく、前に“V6”とクレジットして下さった番組スタッフ様に感謝)。

まあしょうがない、この曲は私の中で“モヤモヤした曲”として存在し続けるのね。

と思ったその数日後。

ジャニーズカウントダウンコンサート』で、大どんでん返しが待っていました。

タッキー&翼の感動的なラストステージが終わり、カウントダウンコンサート、オンエア時のラストナンバー。

「みんな歌ってね、『Can do!Can go!』」

イノッチがコール。

その瞬間、私の中にモヤモヤは一切起こりませんでした。

浮かんだのは、「“最後”にこの曲が選ばれたんだ」という、ある種の感慨でした。

2018年、本当にジャニーズにはいろいろありました。

いえ、正確に言うと、ここ数年からもう、いろいろありました。

その最後に、滝沢くんは現役引退、すばるは事務所退所。ジュニア黄金期の『東のタッキー、西のすばる』が同時にいなくなる。

これを以て、ジュニアだけでなく、ジャニーズ自体の“黄金期”が一つ、終わったのだと。

その最後を締める曲が、『Can do!Can go!』なのだと。

ステージ上のメンバーが楽しそうに歌う姿を見ながら、この曲はとうとう、V6でもジュニアの曲でもなく、ここにいるみんなのものになってしまったんだな、と。そう思いました。

ある一つの時代を一緒に終えた、メンバーみんなの。

自分が思い入れていた楽曲が、成長した・・・というより、昇華した、その瞬間。それをリアルタイムで感じられた。

もちろん、個人の勝手な感慨なんですが、ついしみじみ耽ってしまいましたね。

(また当のV6が、手放してしまった感満載で(^^;)。元々自己主張強い人たちじゃないから。)

ジャニーズの次の時代が、どんな時代かはわからない。

でもジュニアを良く思っていなかったのにジュニアだったエイトのファンになっちゃったりとか、そんなチョロい自分なんで、きっとまだまだ、ここからは抜け出せないんだろうなあと思います。

そんな2019年も、よろしければよろしくお願いいたします。

ところでイノッチが「みんな歌ってね!」と言ったけど、あの時客席にはジュニア黄金時代を知らない若いファンもたくさんいたはず。

“みんな”歌えたんだろうか?

と心配していたら、今年1発目のレギュラーの『クロニクル』で、関西ジュニアがきっちり歌ってました『Can do!Can go!』。

まだ歌われてんのかーい。それじゃ若いファンも知っているわね。

いまだ脈々と受け継がれているようです、『Can do!Can go!』。

ま、“ザ・ジャニーズポップス”な楽曲ですから、使いやすいのはわかります。

しかしなかなかしぶとい。

という訳で私の中の位置づけ、“しぶとい曲”に決定。