『Super Powers』感想
嵐、2020年末で活動休止を発表。
グループ活動を継続するというのは、本当に大変なことなんだな、それが20年も続くというのは、奇跡に近いことなんだな、と改めて思う。
V6が20年続けてくれたので、それが“当たり前”なんだと、ある意味油断していました。
いかんいかん。永遠はやはり、存在しないんだ。
気を引き締めて、1曲1曲大事に、彼らと一緒に過ごしていこうと決意する、2019年年頭です(まだ年頭でいいよね)。
という訳で、待ちに待ってた『Super Powers』来ましたよ。
予想通り、毎朝ヘビロテ中であります。
ではまず1曲目、『Super Powers』。
楽曲が個人的にツボったのは以前の日記に書いた通り。
ではダンスの方はというと・・・・・・あれなんだこの謎のダンサーズは。
と思ったのが、FNS歌謡祭出演時。
正直この時は、「ああやっぱり体力の限界か・・・・・・」と思いましたね。
もうこういうスピーディーなダンスをするのは、年齢的に無理があるのか、と単純にそう考えました。
でもMVを見て、あれ、そればかりでもないかな、と。
『Super Powers』はアッパーでスピーディーな楽曲で、前向きなアニメの主題歌。本来は、あのバックダンサーズのように、いわゆるキレッキレのダンスが合う楽曲です。
ですがV6のダンスは既に、そういう“キレッキレ”のダンスとはスタイルを変えている。
Cメロ前の間奏で6人だけで踊るダンスも、サビの手振りも、アッパーではない――何と言うか、スタイリッシュというか、ムーディというか――そういう方向性のものになっている。(そのためかCメロ前の間奏だけ、少しテンポを緩めにアレンジしてある)
思い出してみると、前作『KEEP GOING』は割と“キレッキレ”方向だったので、このダンスのスタイル変更は“体力の限界”だけが理由ではないような気がします。
「V6だから発信出来るものを」と常日頃言っている通り、これは“V6でないと出来ないダンス”への方向転換ではないのか、と思うのです。
決して、ただの省エネではないです。
そういう側面もなくはない(^^;)けど、でも、キレッキレのダンスは、若い後輩や他のアーティストがいくらでもやっているし、その方がカッコいいに決まってる。
そうではなくて、V6らしいものを。V6にしか表現出来ないものを。
そういうことではないのでしょうか。
以前の日記に書きました、「年をとったんだから、大人路線にシフトしなきゃ」。これは非常に自分らしい、ネガティブな言い回しです(汗)。
確かにシフトしたんですよ、“自分たちにしか出来ない表現”に。
それに、省エネダンス――どころか、より高度になってんじゃんよ、と驚かされるのがもう1曲の表題曲、『Right Now』。
昨年『COUNTDOWN TV X'masSP』でこの曲のパフォーマンスを初めて見た時も驚きましたが、MVのダンスを見て、改めて驚きました。
なんだこのジャニーズ!(笑)
公式Youtube(あること初めて知った)で1分くらい公開してるんですけど、半分くらいはイメージシーン。
違う、全国民に向けて(大げさ)アピールするとこ、ここじゃない。
ダンスを。もっとダンスシーンを公開して下さい。すごいんだから。
素人なんで言葉で説明するのが難しいんですけど、動きがすごくしなやかで、有機的なダンス、とでも言えばいいのか。
体に柔軟性があって、腕は肩甲骨から、脚は骨盤から、ちゃんと動いてないと踊れないダンス。
岡田じゃないけど、ほんと“骨”から、体全部を使って踊ってますこの人たち。
欲を言えば、もう少し色気が出せれば・・・とは思うものの、あんまりセクシー過ぎるのも問題か。
一応ジャニーズなんで、清潔感は残しておいた方がいい気もする。
(それからイメージシーンの坂本さん、リンゴ剥く姿に生活感が出ちゃってるのがちょっと笑)
楽曲自体は大人クール路線だけど、サビは結構キャッチーで、不思議と耳に残る。
歌の出だしのシチュエーションがまたいいんですよね。もっと近くにおいで、でもそんなに急がないで・・・って。エロいわ~。
またこの部分をトニセンではなく、あえてカミセンに歌わせてるのが面白い。
「気に入ったみたい」という表現も印象的。「好きになる」や「愛してる」と言うより、より動物的な匂いがします。
V6のラブソングって、恋に落ちる場所が「フロア」、つまり「ダンスフロア」であることが多いような。夏の海とかさわやかな場所じゃないんですよね。
登場人物パリピ多い説。『Sexy.Honey.Bunny!』とか『Supernova』とかもそう(スパノバはMVがクラブだったからそういう印象なのかも)。
(あと別れたのに未練がましい説(^^;)。『only dreaming』、『君が思い出す僕は 君を愛しているだろうか』、『涙のアトが消える頃』、等。どれも名曲なんだけど)
トニセン曲『LADY,LADY,LADY』。
タイトルからSMAPの『Dear WOMAN』ぽい“女性賛歌”かな、と予想したけど、どちらかというとV6自身の楽曲『微熱のWoman』の成熟版、といった趣。
女性のネガティブになりがちな部分に、寄り添おうとしてくれている楽曲ですね。
“成熟版”になったのは、ファンの年齢層に合わせてくれたのかな?(^^)
メロディーがちょっと変則的なので最初は入りにくかったけど、何度も聞いてると歌詞にすごく共感できる。
ありきたりな言い回しでない見事な詞で、現代の女性の“生きづらさ”をすごく上手く表現していると思う。
カミセン曲『そんな顔しなくたっていい』
岡田の歌い方がいつもと違う!
彼の朴訥とした歌い方が好きなんですが、今回は剛健の歌い方に合わせるように、ちょっと鼻にかけた感じで甘めに歌っていますね。なんか新鮮。
だからラブソングなんだろうな、と思いきや、全編聞いてみるとやっぱり前向きな“応援ソング”でした。
トータルで、やっぱりV6の楽曲の根幹は、“聞いている側が励まされる”応援歌なんだな、と。
表現する形が、わかりやすいアイドルらしい形ではなくなり、スタイリッシュな方向にシフトしても、そこは変わらない。
それを改めて確認することができたシングルでした。
うん、そこが変わらなければいいんだ。
ところで通常盤裏の「手配書」の賞金額、アレ多分自分申告ですよね?
剛が「0ベリー」っていうのがらしいなって。「0」じゃ手配書の意味なくない?(笑)。
そして岡田が最高額なのは、やはり『海賊と呼ばれた男』だからなんでしょうね(^^)。