ほんのりへそ曲がり

「アイドルは楽曲だ」という信条のもと、楽曲を中心にV6と関ジャニ∞を語る

シングル『友よ』をぼちぼち冷静に分析してみた・1

やっとセットアップが完了した新しいパソコンの、ダウンロード第1号となりました『友よ』。

そこからウォークマンに落とし込んで、予想通り絶賛ヘビロテ中です。

 

 

そうやって何度でも聞いているうちに、ふと気づいたことがあります。

『友よ』という、“友”つまり旧メンバーを連想させるようなタイトルなのに、その“友”に関することや“友”に対する想いなどは曲中で何一つ語られていない、ということ。

 

何しろ“メンバーが脱退したグループ”の、再出発第一弾シングルです。このタイトルは意味深で思わせぶり。

 しかし実際の内容は9割方自分たちの決意表明で、“友”に関わる部分は「人生って最高だろう?」と呼びかけるところだけ。

何だったら“友”への呼びかけ部分を削除しても、この楽曲は成立する。

 

なるほど。

この思わせぶりなタイトルはフックだったのね。

ジャニーズWebのたっちょんのブログによると、当初のタイトルは『友よ』ではなく、歌詞の中にもある別の言葉だったそう。

 

それを知ると、この楽曲の本来の主題は当初から“友への想い”ではなく、“新生関ジャニ∞の決意表明”だったのだ、ということがわかる。

が、それだけではインパクトにやや欠けるので、『友よ』という世間が引っかかるようなタイトルに変更した。

のではないのだろうか。

 

インフィニティレコーズ、なかなか戦略的。

いいことだと思います、やっぱ売れてなんぼの世界だしね。

 

 

ですがこの『友よ』、ただそういう小技を効かせただけの曲ではなく、1回聞いただけで頭の中ぐるぐる回るような“キャッチー”の罠が、二重三重に張り巡らされているのです。

 

イントロとアウトロで鳴る印象的なギターフレーズ、ダダダダン、ダダダダン、と力強く刻まれる一定のリズム。

2番のAメロBメロのメロディを1番とは微妙に変え(ここ個人的にすごくツボ)、サビもだんだん“語り”というか“喚き”に近くなっていく構成。

「古き良き時代はとうに過ぎ」と歌いながら、極めて“昭和”なテイストの、だが古くさくはならないギリギリを攻めてくるメロディラインとアレンジ。

私をハメようとしてるのか!(いやアンタだけじゃない)キャッチー好きの私が、ハマらない訳がないじゃないか!

 

 

そして一番のポイントはやはり、フックにも使われた「友よ」というフレーズ。この「友よ」の前に「なぁ」というフレーズを入れたとこ、ここ重要。

 

試しに「なぁ」を抜いた歌を想像してみたところ、やや“上から目線”っぽくなる。

大体歌い出しがいきなり「友よ」と「なぁ、友よ」では印象がだいぶ違う。

いきなり「友よ!」とか歌われちゃうと聞いている側も身構えてしまうけれど、「なぁ」と言われると、こちらに呼びかけられているような感覚が増して、ぐっと共感度が上がる。

 

この「なぁ」の呼びかけ一つで、この歌は新生関ジャニ∞の決意表明、だけでなく、全ての人に対する応援歌になり得るのだと思う。

 

欲を言えば、バンドで聞きたいな。

この歌は間違いなくエイトの新たな代表曲になります。そして長く歌うことになると思うので、そのうち是非。

 

 

さて、“友への想い”の方ですが、それはカップリング曲の『My Story』でがっつり語られています。

その辺のところと『Faaaaall In Love』についてはまた次回。

 

 

 

 

 

 

 

でもね、彼らが「友よ」と全力で歌う時、

私はやはり別の道を行った2人に向けて歌っているような、そんな気がしてしまうのです。