ささやかな光
東日本大震災の時、電車が止まって帰宅出来なくなり、会社の会議室で仮眠をとることになった。
段ボールを床に敷き、非常用のアルミ製のブランケットにくるまり、横になった。
仮眠できた人はいなかったと思う。あちこちで携帯の画面が光っていた。
私も眠れず、携帯を開き、『Jonney's web』を見ていた。
そのほんの数日前、2月末から、『Jonney's web』にアーティスト写真が掲載されるようになっていた。
薄暗い会議室の中でV6と関ジャニ∞の写真を見て、私は少しだけ安心できた。
彼らは私の中では既に“日常”の一部だ。
帰りたい“日常”がまだ確かにここにある。そう思うだけで、不安が薄らいだ。
“ジャニーズのファンで良かったと思うこと”をたずねられたら、一番に思い付くのがこのこと。
あの時彼らは私にとって、暗闇の中に射した一条の希望の光だった。
ジャニーズとは長いお付き合いなので、しんどい目にもちょいちょい会っているが、それでも応援を続けているのは、救われることの方が多いから。
なのかも知れない。
ジャニーズ事務所は、所属しているタレントを公式に「アーティスト」と呼んでいる。
世間的には「『アーティスト』の方が『タレント』よりちょっと格が上」みたいな風潮があるが、社長であるジャニーさんは、彼らを「タレント」と呼んでいた。
「タレント」とは直訳すると「才能」という意味である。
ジャニーさんは“才能ある者”という意味で彼らを「タレント」と呼んでいたのではないだろうか、と今さらそんな気がしている。
ジャニーさんに見出だされたたくさんの“才能ある”彼らに、これからも少しでも多くの光が当たりますように。
光の側面からしか見たことのない私が言えることは、それくらいです。
ジャニーさん、ゆっくりお休み下さい。
これからも微力ながら、彼らを見守って行きたいと思っています。