ほんのりへそ曲がり

「アイドルは楽曲だ」という信条のもと、楽曲を中心にV6と関ジャニ∞を語る

『Re:LIVE』をシングル表題曲にしたことに対する、個人的な懸念について

エイター。
とは関ジャニ∞ファンの公式名称。
ネット上ではファンはeighter、もしくはエイター*1と自称する方が多いようですが、公式の表記は
「EIGHTER」(ファンクラブ会員カードの表記および、『Re:LIVE』スリーブとCD表面の表記)、もしくは
「Eighter」(『Re:LIVE Project』ページ表記および、『Re:LIVE』歌詞カード表記)のようです。
公式名称の綴りに微妙な表記揺れがあるのは何故なのかは謎。


この『Re:LIVE』という楽曲は、そんなファン---エイターと、エイトが手を取り合って楽曲を作ろう!というコンセプトのもと、1番の歌詞をエイトが書き、2番の歌詞はエイターから募集し、そこからエイトが言葉をチョイスして作り上げる、という行程で出来上がったものです。

当然私も参加する気で、『関ジャニ∞TV』の特設サイトでまずは1番の歌詞とメロディだけのパイロット版(というのだろうか)を聴きました。
で、とりあえず2番の歌詞応募に参加して。

しかし、このパイロット版を聴いた時の第一印象は、あえてこのブログには書かないでおきました。

理由は、その段階では歌詞があまりピンと来なかったので。

メロディはキャッチーで私好みで、一発で気に入りました。

けれど歌詞の方は、厳しい言い方かも知れませんが、表現がストレート過ぎて、歌の詞としての出来はイマイチ…、と思ってしまったのです。
特に「泣かせてしまっているね」という表現は正直、「いやそこまではっきり言わんでも」という気になりました。

ただこの楽曲は、“自分語り”の曲ですから。


以前自分のブログで、“グループの内情”を語る楽曲を“自分語り”の楽曲、とか書いた気がしますが、この“自分語り”って要するに「内輪受け」です。

自分たちのこれまでの軌跡や物語を自ら歌う"自分語り"楽曲は、ジャニーズには沢山存在します(恐らく、ジャニーズに限らず多くのアイドルグループに存在するのではないかと思われます)。

ジャニーズでの具体例を挙げると、V6の『~此処から~』、嵐の『5×10』、『5×20』。
ちなみにどちらも、作詞はグループ名義になっており、「メンバー全員でフレーズを持ち寄り、それをメンバーのうち1人もしくは2人で編集した」ものです*2

例えばV6の『~此処から~』ですが、これをファン(私)が聴いた場合、どれほど大きな感銘を受けるか、という例として過去記事をご参照下さい。

kobaraaki.hatenablog.com

ここに書かれている締めの岡田のソロパートを聴いて、私は朝の満員電車の中で涙したりしたものです。
が、ファン以外の人が聴いたら多分「ふーん」くらいですよね。*3


ま、そういう訳で、“自分語り”つまり「内輪受け」なんだから、ストレート過ぎると思っても、メンバーがファンに隠すことなく率直に投げかけてくれた言葉、と思えばいいんだよね。
歌詞としてはキレイに成形されてなくても*4
と(やや無理くり)納得。
とりあえず楽曲自体のお蔵入りだけはしないように、と祈っていました。


6月24日、6月30日の『オールナイトニッポン』に生出演、そこで『Re:LIVE』のフルバージョン初解禁!のお知らせが届く。
4月末のプロジェクトスタートから2ヶ月、意外に早かったな(笑)と思いつつ、音源化の目途が立ったことを素直に喜びました。

が、その翌日7月1日に、『Re:LIVE』がシングルで発売、というお知らせが舞い込みます。

えっ!この“自分語り”つまり「内輪受け」な楽曲を、シングルとして発表するの!?

正直、驚きました。そして、複雑な気持ちになりました。


普通この手の“自分語り”楽曲は、アルバム、もしくはシングルのカップリングに収まるものです。
前述したV6の曲も嵐の曲も、アルバム収録曲でした。*5

この傾向の楽曲をシングル表題曲に持ってくるのは、ジャニーズでは前代未聞のことではないでしょうか。

で、それでなぜ私が複雑な気持ちになってしまったのか、と言うと。


エイトとエイターの絆を強調しすぎると、新しいファンが入って来づらくなるのではないか、という懸念が湧いてきてしまったからです。


この2年の大波を、メンバーとエイターとともに乗り越えてきた(気になっている)現役エイターとしては、「ファンと紡いだシングル」と報道されたり、シングルのスリーブにまで『EIGHTER』と名前を入れてもらってたりするのは、もうすっごく、すっごくうれしいし、誇らしいです。

でもそれと同時に、第三者から見たらこの状況はどう映っているんだろう…と気になってしまったんです。

いや、まったくの第三者に「内輪受け」と思われるのは構わない。
しかし、最近エイトに興味を持ってくれた方たちに、「なんかこの輪に入りづらいなあ」と思われてしまうのは、なんというか、もったいないと思うのです。


グループを続けるなら、新規のファン増やしてナンボじゃないですか。
商業的にもそれが“成功”な訳ですし、メンバーが減ったら物理的にファンも減ってるはずですし、またドームでライブツアーを敢行するためには新規ファンを増やさなければならない訳ですし、おすし(便利だなこのフレーズ)。

だからそんな新規の方には“名刺代わり”にもなるシングルに、こういう「内輪受け」の楽曲を持ってくるのはどうだろう…と心配になってしまったのです。


考え過ぎですかねえ。
私がそういう性格(後から仲間に入って行きづらい)だからこその懸念ですかねえ。

逆に、「エイトってこんなにファンのことを想ってくれてるんだ、なら私もエイターになりたい!」と思ってくれる人もいるかも知れませんしねえ。

そういう、ポジティブな作用もあることを願うばかりです。

(あと、エイトが気になるって方、まずは『関ジャニ∞クロニクルF』を見て下さい!月曜日午後11時フジテレビで絶賛放映中です!)





さて、ここまでは私の「マジメな心配事」の話でしたが、ここから先は完全に趣味の話です。

個人的に『Re:LIVE』発表の場として、次の2点を考えていました。

1.次回以降のシングルのカップリング曲
2.5人での初アルバムのリード曲

1.はよくあるパターンです。『∞ o'clock 08』もそうでしたしね。

2.は、完全に私個人の願望でした。
アルバムのリード曲って…なんかカッコ良くないすか?

5人でのニューアルバム出す時に、「リード曲はファンと紡いだあの名曲、遂に音源化!」とか紹介されたら…なんかカッコ良くないすか?(根拠なし)



まあでも、『Re:LIVE』がお蔵入りしなくて良かった。
それに『歓喜の舞台』も無事音源化されたのは良かった。

という訳で、個々の楽曲の感想はまた次項にて。

*1:「エイター」とカタカナ表記をするのは少数派のようです。私が「エイター」という、公式名称とは一番遠い表記をするのは、いいトシしてジャニオタであることがちょっと恥ずかしい、という気おくれがあるので。根っこの感覚が古いんです。

*2:作曲に関しては、V6は井ノ原くんが担当してます。嵐の方はyouth caseさんですが、二宮くんも関わっている説もあるようです。

*3:ここで補足させてもらうと、嵐の『5×10』、『5×20』は私には「ふーん」だけで済む楽曲ではありません。V6の直の後輩として、ブレークする前のいろいろ大変だった時期を多少なりとも知っているので。だからここで具体例に挙げさせてもらいました。

*4:実際『~此処から~』の岡田パート「気づけなかったんだ 若さのせいかな」の部分はやっぱり「そこまで言わんでも」と思いましたしね、当時。

*5:『~此処から~』→『SUPER Very best』、『5×10』→『5×10 All the BEST! 1999-2009』、『5×20』→『5×20 All the BEST! 1999-2019』収録